2017.03.22from BNS, コラム

第2回:野生を呼び覚ますいくつかのアプローチ

野生を呼び覚ます、つまり自分の生命エネルギーが発露するような状態には、どうしたらなれるのか。その方法について考えてみたいと思います。
Be-Nature School運営20年の経験、さらには子どもの頃からの様々な体験を通じて、「これは有効だ」と私が思うにいたったアプローチをいくつかに整理してみました。

それは
(さらに…)

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まだ明けやらぬうちから森にたたずみ、夜明けと共にあたり一面に響き渡る野鳥たちの音のシャワーを全身で浴びて、生命のエネルギーを実感します。

新緑が力強く芽吹くこの季節の森は、様々な野鳥たちがつがいの相手を求め、いのちの限りさえずる時期でもあります。鳥たちのさえずりがピークに達するのは、漆黒の夜明け前から、周囲が徐々に白んで朝を迎えるまでのわずか数時間。その音のシャワーを全身で浴びるために、暗いうちから森に入り、鳥たちとともに夜明けを待ちます。
日の出30分前は夜と朝とが入れ替わる時間。夜鳴き鳥の声がやみ、気の早い野鳥の最初のさえずりが聞こえてきます。まだ真っ暗な森の中に、朝が訪れる瞬間です。そして夜明け。地球の自転と共に野鳥たちと朝を迎えるこの時間は、自分が地球の、そして自然の一員だったことを思い出させてくれます。

そんな体験を存分に満喫するために、まずは五感を活性化して自然を味わい、慌ただしい日常のモードを外していきましょう。身体をほぐし、ゆっくりと森を歩き、深い呼吸で周囲に馴染んでいきます。昼間のうちから森に入りその場所でなれ親しんでおくことで、暗闇の森にも安心して入っていくことができます。

宿泊するのはケビンと呼ばれるログハウス風のコテージ。皆で夕飯を済ませたら、早めに就寝して夜明け前の活動に備えます。講師のリードで暗い森に入り、野鳥たちの音のシャワーを全身で浴びた後は、コテージに戻って少し仮眠です。
遅めの朝に目覚めたらキャンプサイトに移動し、アウトドアでブランチをゆっくり楽しみます。食後は、再び新緑の森に入り、五感で自然を感じながら歩きます。昨日と同じではあるけれど、細胞が入れ替わったような、少し野生な自分を感じるかもしれません。昼過ぎには解散し、プログラム終了です。

*申込み締切:2017年4月20日(木)15:00
 

参加費に含まれるもの

宿泊費・1日目夕食、2日目の朝食(ブランチ)、保険料、講師費。
※現地までの交通費は含まれません。

 

宿泊について

やまのふるさと村ケビン(ログコテージ)を使用します。
2段ベッドの4人相部屋となります(男女別)。キッチン、トイレ、シャワールームがあります。

 

食事について

スタッフが旬の食材をつかい、野趣あふれる料理をご用意します。
 

集合/解散

集合:公共交通機関の方・奥多摩駅12:50集合
   ※会場までは「山のふるさと村」送迎バスを利用します(約30分)
  :自家用車の方・山のふるさと村13:40集合
解散:山のふるさと村 13:30解散
   ※奥多摩駅までは13:50発の「山のふるさと村」送迎バスを利用します
   ※自家用車の方は現地解散となります。

 

進行スケジュール

※集合までに各自昼食は済ませてください
■4/22(土)
13:45 山のふるさと村にてオープニング/オリエンテーション
身体ほぐし
五感で自然を感じる
夜に入る森になじむ
17:00 ケビンにチェックイン
休憩
18:30 夕食
20:00 解散/早めの就寝
■4/23(日)
03:00 起床
03:30 森の中へ移動
04:15 それぞれの場所にたたずむ
04:59 日の出
05:30 朝の活動終了
ケビンに戻り仮眠
10:00 ケビンをチェックアウト
キャンプサイトへ移動
10:30 アウトドア・ブランチ
11:30 ブランチ終了/かたずけなど
森の散策
ふりかえり
13:30 終了/解散
13:50 送迎バス出発
 
雨天時について
ある程度の雨であれば、森の中では木立が防いでくれますので、各自雨具をご用意いただき、原則として雨天でもプログラムは実施します。但し、状況に応じて内容を変更する可能性がありますので、あらかじめご了解ください。

【森雅浩の連載コラム(全10回)スタートしました】
野生を呼び覚ませ! 〜生きている実感を取り戻す〜
第2回:野生を呼び覚ますいくつかのアプローチ

 

帖佐仁美 プロフィール

植物を育てる仲間を増やすことで、東京に緑を増やしたい、という願いを持って活動中。実生のものを含め200近くの植物を育てている。手びねりの陶器を手作りし植物を育てている。感覚を研ぎすませて、自然と親しむアプローチ方法を通して、自然のメッセージを親しみやすく人に伝える自然体感案内人。
グラフィックデザイン、植物の本の編集を経て平成10年から自然学校『Be-Nature School』にて環境教育の自然体験の場『おとなの自然塾』の企画、運営、講師として関わっている。
平成24年より自然とつながる、少人数の自然教室の運営と、植物を育て自然素材を手作りする『Greenfingers』を主宰。自然派カフェ『森の学校』にて植物を販売中。平成26年から都内の花の公園の管理に従事している。
Greenfingers ホームページ
http://www.greenfinger-s.net/

 

帖佐仁美からのメッセージ

新緑に染まる森の中で、野鳥のさえずりに包まれながら迎える朝は、感動的です。だいぶ前に初めて、森の中で夜明けを迎え、野鳥のさえずりに包まれたとき、私には「森に生きるいのち全体が、朝が来たことを全力で喜んでいる」ように感じられました。この体験は私の自然観や人生に豊かさと深さを与えてくれました。

今回のプログラムでは、「感じること」を大切にして、感覚をとぎすませて森の中へ入っていきます。リラックスして、じっと静かに森にたたずんでいると、生き物たちの気配や、風が梢を渡っていく動きを感じる瞬間があって、自然界がそこでしっかりと営まれていることがわかります。
モノトーンの世界からしだいに緑あふれる朝へと移ろう夜明けの森の体験を、ぜひ一緒に、感動を皆さんとわかちあいたいと思っています。

 

森 雅浩からのメッセージ

真っ暗闇の森の中に入っていくのは、なんだか特別なドアを開けて特別な自然の中に入って行くような感じがして、ちょっと不安でどきどきします。
やがて、野鳥達が精一杯のさえずりで共に朝を迎えてくれます。そうすると、不安などきどきが、嬉しい気持ちに変わってきます。
生き物のいる地球でよかった~、1人じゃないんだなって感じです。
一緒に行きましょう。

2017.03.13from BNS, コラム


第1回:都市生活者にもっと野生を!

突然ではありますが、Be-Nature Schoolおとなの自然塾は2017年度のテーマを「野生」とすることに決定しました。

野生という言葉から、何を連想しますか?サバンナの動物、大海原を巡るイルカ、もしかしたら都会の路地裏でたくましく生きる雑草でしょうか。
それらはもちろん野生ですが、特にフォーカスしたいのは私たちひとり一人の中にある野生です。それを私は「根源的な生命エネルギーの発露」と定義したいと思います。
(さらに…)

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地球最後の秘境と言われる南米のギアナ高地。その神秘の山に麓から歩いてアプローチした旅のノウハウとプロセスを全て公開します。

「野生」をテーマに掲げた2017年度・おとなの自然塾の第一弾は、まさに野生への旅を終えてきた弊社(有限会社ビーネイチャー)取締役の長谷部雅一のスライド&トークです。聴き役はBe-Nature School代表の森 雅浩。飲みながら・食べながら話を進めていきます。

大学の卒業式翌日から1年間をかけて世界一周を旅し、そののちビーネイチャーに入社した長谷部雅一は一人旅のエキスパートでもあります。その彼が、今回選んだのが南米・ベネズエラのギアナ高地です。ここは地球上の全ての大陸が一つにつながっていた「パンゲア大陸」時代につながる約4000万年前の地殻が隆起してできた、世界最古の大地でもあります。
垂直に切り立った断崖が特徴的な見る物を圧倒するテーブルマウンテン、世界最大の落差を誇る滝、不思議な生態系など、まさに秘境そのものです。

限られた情報しかないギアナ高地への旅は、日本で手配するとかなりの高額ツアーとなりますが、彼が選んだのは現地で情報を収集し、その場で組み立てていく、まさに手づくりの旅でした。空港から陸路で麓まで移動し、さらに歩いて太古の高地に登る。まさに原始の旅です。

現地の特殊な経済状況や不安定な治安、高地に暮らす不思議な生き物、そしてインディオのガイドやポーターとの出会い等々。行ってみないとわからない、秘境への道のりを合計2000枚以上撮影した写真の一部とともに飲みながら食べながら聞いていきます。

※参加費には1ドリンク、おつまみ料理が含まれます。

【森雅浩の連載コラム(全10回)スタートしました】
野生を呼び覚ませ! 〜生きている実感を取り戻す〜
第1回:都市生活者にもっと野生を!

 

長谷部雅一 プロフィール

アウトドアプロデューサー / ネイチャーインタープリター
1977年埼玉県川口市生まれ
2000年から2001年の世紀をまたぐ時期に丸一年をかけての世界一周の旅をする。7000メートル級の山からパタゴニアの大地、シンプルな営みの国から先進国まで、自然とひと、そして文化にふれあう。
プロジェクトの企画・コーディネイト・運営の他、研修講師、ネイチャーインタープリター、場づくりの仕掛け人も務める。
幼稚園や保育園のコンサルタント業務も行い、保育士向けに自然体験指導者教育、幼児へは自然体験を通じて育むボディーバランス、感性、社会性などの教育に力を入れている。
現在もロングトレイルや秘境をザックを背負って歩く旅人。

著書 『ネイチャーエデュケーション〜身近な公園で子どもを夢中にさせる自然教育』(みくに出版)
監修 『3歳から小学校低学年までの子どもと楽しむ外遊び』(地球丸)
連載 エイ出版『フィールドライフ』にて「Back Packer’s Workshop」
be-pal.net にて【日本の未来を明るくする】園児野生化計画
小学館『新 幼児と保育』にて「ネイチャーエデュケーションのすすめ」
その他雑誌、テレビやラジオなど、アウトドア、幼児教育、防災関連を主として多数のメディアにて活躍中。

長谷部雅一からのメッセージ

今回のギアナ高地の旅は、今までの一人旅の中でも一位二位を争う面白さがありました。全てを話すと2日間かけても終わらないくらいですので、凝縮して共有させて頂きたいと思っています。なによりも、南米のおつまみとともに美味しいお酒を一緒に飲みましょう!

 

森 雅浩からのメッセージ

長谷部の久しぶりの一人旅プラン。その行き先を聞いたら、なんとギアナ高地とのこと。ええ!そこって私・森雅浩がものすごく行きたいと思っていた場所ではないですか。これはズルイと本心では思いましたが、なんとか笑顔で送り出したのが今年1月。でも、せっかくだから記憶がホットなうちに秘境旅の話を聞きたいとおもい、弊社スタッフではありますが「特別ゲスト」としてトーキングバーにブッキングしました。なんて言っても彼は「旅のプロ」ですから、そこは尊敬に値します。南米風のおつまみ料理を食べながら、たのしく過ごしたいと思っています。


2017年3月1日(水)、恵比寿のセミナールームにて「ファシリテーション講座 入門セミナー」が行なわれました。
今回は、ビジネスや教育現場、地域活動、環境・自然、医療・福祉などの分野でファシリテーションを活かしたいという9名の方々がご参加くださいました。

参加された方からの感想をお送りします。
・ペアワーク、グループワークでの学びが印象的でした。
・いろいろな分野の方と話しができたのでよかった。
・場を動かしたい時に自分が話してしまっていたが、参加者に投げかければいいというのが分かり、参考になりました。
・入門講座としてのプログラム構成がとてもよかった。

ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

次回の「ファシリテーション講座 入門セミナー」は、4月17日(月)の開催を予定しています。

[事務局 帰山]