平和で持続可能な社会を考える

「私×ファシリテーション」にできること
日程:2019年11月23日(土祝)
講師:中野民夫・森 雅浩・大枝奈美・鈴木まり子・冨岡武・徳田太郎・浦山絵里
定員:ワークショップ:50名、懇親会:35名
平和で持続可能な社会を考える(一般)
参加費6,000円(税込)
(税抜価格:)
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空席状況 申し込み終了
平和で持続可能な社会を考える(入門セミナー受講生)
参加費3,000円(税込)
(税抜価格:)
数量
空席状況 申し込み終了
平和で持続可能な社会を考える(ファシリテーション講座・受講生(入門セミナー除く))
参加費1,500円(税込)
(税抜価格:)
数量
空席状況 申し込み終了
懇親会
参加費3,500円(税込)
(税抜価格:)
数量
空席状況 申し込み終了
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「平和で持続可能な社会のために」をずっと標榜してきたBe-Nature Schoolのファシリテーション講座。
その根底をいま、あらためてワークショップで考えます。

2003年、Be-Nature Schoolが講座をスタートさせた時はまだ日本でファシリテーションを教える場はほとんど存在していませんでした。
あれから、15年余。ファシリテーションは社会にどう広がり、どう社会に貢献してきたのでしょうか。

ワークショップの第1部では、あらためて「平和で持続可能な社会」ってなんだろう、を問い合い、考えます。
ファシリテーターをつとめるのは講座スタート時の講師チームである中野民夫と森 雅浩の2人。

第2部は、1部の結果を受けて、今の講座講師チーム、大枝奈美・鈴木まり子・冨岡武・徳田太郎・浦山絵里がファシリテーターとして参画。「平和で持続可能な社会」と「ファシリテーション」の関係やそれぞれの「自分ごと」としての「平和で持続可能な社会」について深めていきます。

※イベントの詳細は随時更新していきます。

【こんな方におすすめ】

・ファシリテーションって何だろう、何ができるんだろうと思っている方
・今一度ファシリテーションのスキルやマインドを見直したい方
・しばらくファシリテーションから遠ざかっていて感覚を取り戻したい方
・ファシリテーションに関わる多くの人と出会いたい方
・様々に広がるファシリテーションの今を感じたい方
・Be-Nature Schoolファシリテーション講座の講師陣に会ってみたい方
などなど、

大勢のご参加をお待ちしています!

※このワークショップはBe-Nature Schoolのファシリテーション講座を受講したメンバーの集いであるラーニングコミュニティの枠組みで実施していますが、ファシリテーションに興味がある方であればどなたでもご参加いただけます。
参加費に関しては、講座受講の有無によって金額が異なりますことをご了解ください。
 

<中野 民夫さんからのメッセージ>

今、世界中で”SDGs”(持続可能な開発目標)が話題になっています。日本でも気候変動をリアルに実感する夏でした。このままでは地球は持続可能ではない、という危機感が世界で高まっています。Be-Nature Schoolのファシリテーション講座は、2003年当初から「持続可能で平和な社会のために」と冠して行ってきました。「参加型場作りの技法ファシリテーションを学ぶのに、ちょっと大げさでは?」と思う方もいたかと思います。16年経って、ようやく社会が追いついてきた(?)今、その原点をもう一度皆さんと探究してみたいと思います。

私にとって「ワークショップ」との出会いは、1990年前後に会社を休職して留学したカリフォルニアで、環境や平和の問題にどう取り組んだら良いのか模索する中で、「ワークショップ」という体験型の学び合いの場で大きく力づけられたのが始まりです。1992年リオのサミットで地球環境問題が取り上げられ、「持続可能な開発」という概念が広がり始めました。2002年のヨハネスブルグサミットを視察した時、この「サステナビリティ」こそが世界の課題であることを痛感し、当時仕事で準備していた愛知万博のNGOヴィレッジ「地球市民村」のコンセプトも「持続可能性への学び」としました。

2003年に『ファシリテーション革命』を出版し、ファシリテーション講座を始めた時も、実際の多様な現場を少しでも参加体験型にすることで、静かにゆっくり少しずつ起こる「やさしい革命」につながるはず、と思って始めました。
あれから16年、残念ながら世界の環境問題も、貧困や格差の問題も、平和の問題も、ますます混迷を深めています。だけれども、ファシリテーション講座で出会う参加者の皆さんは、世界のそれぞれの最前線でとても前向きです。それぞれの多様な現場で人々の対話を深めたり、違いを活かして協働したり、より良い未来を目指して試行錯誤している姿を目の当たりにします。ここにもあそこにも、よりまともな未来を生み出そうと奮闘している仲間たちがいる。そう感じられることこそが希望です。勇気の源です。

今回、それぞれの多様な現場をなんとかもう少し良くしたい、とそれぞれのやり方で取り組んでいる皆さんが、共に経験や想いやアイデアを共有し、お互いに力づけしあえる楽しい場になることを願っています。
 

<森 雅浩からのメッセージ>

実は私、「持続可能性」という言葉には、あまりピンと来ていなかったんですね。すごく長いスパンで考えれば、惑星にも寿命はあるし(気が遠くなるぐらい長いですが)、全ての物には始まりと終わりがある。なので、持続可能って言ったって、何が持続すれば良くって、そもそもそれが何年ぐらい続けば、持続可能が実現したっていうのだろうか、なんて思っていました。

それがファシリテーション講座がスタートした2003年頃だとすると、あれから15年以上。随分と色々なことがありました。
2011年の東日本大震災は、今日と同じ明日が来ることが、いかに貴重なことかを教えてくれました。そして、ここ数年の線状降水帯や台風などによる自然災害の広がり。福島・熊本・広島などの被災地に入り、ファシリテーションを活用してボランティ活動に積極的に関わっていく仲間を尻目に、毎日が無条件に持続していくと信じ込んで「平和で持続可能な社会」を観念としてしか捉えていなかった自分が見えます。

気象予報士がテレビで「台風に備え、命を守ることを一番に考えてください」とアナウンスを繰り返す。それが、毎週の様に続く世界が現実になっています。
来年2020年には東京オリンピック・パラリンピック。今やっているサッカーワールドカップの予選は2022年のカタール大会に向けてのもの。2025年には大阪万博。なんだか、どれもリアリティーに欠けるなぁ、なんだか、今のままの世界が続いていく感じがしないのですよ。

気候変動や、テクノロジーの発達、働きかたの変化、などなど。この数年で世界は本当に動き始めている気がします。そんなタイミングで、いま、改めて様々な分野でファシリテーションに関わってきたみんなと一緒に「平和で持続可能な社会」ってなんだろうって考えてみたいのです。

中野さんのファシリテーションに期待です!あ、もちろん僕も一緒にやります。会場の皆さんや、ファシ講座の講師陣が絡んだ展開で、さらにこの場が深まっていくことにとっても興味があります。

是非、大勢あつまってほしいです。
 

<鈴木 まり子さんからのメッセージ>

「まり子さんがいつもやっていることってファシリテーションって言うんですよ。知ってますか?」と同僚から渡された本が中野民夫さんの著書「ファシリテーション革命」でした。その本の「はじめに」の冒頭「人が集って何かをしようとする時、一人ひとりの中に眠る思いを、どうしたらもっと引き出し、お互いに活かし合い、創造的な成果に結びつけることができるのだろうか。」この一文に出合い、その問いに応えたくてファシリテーターの道を歩き始めた15年前。見渡せば社会は困りごとばかり。明るい兆しなんてあるのだろうか。

それでも「毎日を生きることは地球に暮らすこと。自然・人・社会のよりよいつながりを育むことを大切に」とビーネイチャースクールは元気に前を向いて歩き続けてきました。今回のワークショップでは、集った仲間一人ひとりが自然体で自分を活かしていくという原点を見つめることができるようで楽しみにしています。
 

<徳田 太郎さんからのメッセージ>

「持続可能」という単語が出てきた瞬間に、「あ、自然環境の話ね」と思う方、多いのではないでしょうか。
ビー「ネイチャー」スクールだしね。でも、よく見てください。持続可能な「社会」ですよ。自然保護とか生物多様性とか地球温暖化とかだけが論点となっているわけではなく、というかそれ以上に、少子高齢化や世代間・地域間格差、労働や消費、医療や教育、防災・減災、コミュニティなどなどの論点が浮上してくるわけです。さらに、私の関心領域に引き寄せるならば、いま、世界的に「リベラル・デモクラシー」の危機あるいは終焉が喧伝されているのですが、これもまた「持続可能な社会」を考えるときの、大きな切り口ですよね?

そうなると、このイベントでも、改めて民主主義の持続可能性とか、その中でのファシリテーションの役割とかを問い直したりしたいな、と思うわけです。どうでしょう、たまには、そんなこんなを、じっくりと語りあってみませんか?
 

<冨岡 武さんからのメッセージ>


「ところで、平和で持続可能な社会についてどう思いますか?」中野民夫さんは静かに問いかけてきた。15年前、『ファシリテーション革命』を読んで、見様見真似で仕事に取り入れた成果をはじめて本人に会った興奮とともに熱く語っていたぼくは、一瞬完全にフリーズしてしまった。「た、大切だと思います」としか言葉が出なかった。

中野さんが意図していたとは思わないけど、その問いはぼくの中にもやもやを残し、生活や仕事の中で「持続可能な…」という切り口で色々と考えるようになった。「持続可能な最低収入」、「持続可能なマンション」、「持続可能な問題解決」、「持続可能な走り方」、「持続可能な家族関係」etc.

「平和で持続可能な社会」は大きなテーマだけど、日常の小さな体験を持ち寄ったら「大切です」で終わらない多様な気づきがきっと生まれる。「概念的な一般論より、自分自身の体験から出発することを大切にしたい(※1)」という『ファシリテーション基礎講座』の原点に立ち戻って、一緒に考えてみませんか?

(※1)『ファシリテーション革命 ― 参加型の話づくりの技法』 P11
 

<大枝 奈美さんからのメッセージ>

みなさん、こんにちは。な~み~です。

先日の講師ミーティングで「平和で持続可能な社会ってなに?」ということを講師のみなさんと話しました。みんなそれぞれに思うところがあり、また、それぞれに不確かなところもありました。

「平和」とは争いがないこと? では、何があれば平和なのでしょうか。

「持続可能」とは、何が持続するのでしょうか。「今」がそのまま持続することを望んでいるとも思えません。

「平和で持続可能な社会ってなんだろう」私が持っていたイメージと同じ人は、講師の中にはいませんでした。ラーニングコミュニティに来てくださるみなさんの中には近しいイメージの方がいるかしら。
とても楽しみです。

みなさんひとりひとりの「平和で持続可能な社会」を見直す時間を、そして、その中で自分がやることを考える、そんな時間を一緒に過ごすことができればいいなぁと思います。
 

<浦山 絵里さんからのメッセージ>

「平和で持続可能な社会を考える」と、いただいたお題と私をかけ合わそうとした瞬間、正直なんのこっちゃ!?と思う自分がいました。
最近よく聞く言葉ではあるけれど、自分の言葉にはなっていなかったわけです。

でも次の瞬間、私の専門領域である看護は「自分らしく暮らすこと」を支援すること。これはまさに一人一人が平和に暮らすことを持続可能にすることとイコールではないか!?というひらめきから、私×ファシリテーションは、一人ひとりが自分らしく、平和に暮らせる社会の場づくりだと解釈しました。

Be-Nature Schoolのファシリテーション講座の講師は、多様なそして個性的なメンバーの集まりです。それぞれが自分らしさを大切にしながら、ここでのミッションを推進して行く、まさに平和で持続可能な社会を考える活動です。
皆さんも、「私× 」で考える時間をともに楽しみましょう!