スタッフレポート

新月の植物染め レポート

2013.10.07

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2013年10月5日(土)に『新月の植物染め』を実施しました。講師は矢谷左知子さん。ナビゲーターは帖佐仁美です。

生活のまわりにある身近な草で染め、草を糸にする…矢谷左知子さんのライフワークである草の手仕事を共に体験した一日。
アトリエの裏山に自生していて、あとあと種が途絶えることのない「雑草」と呼ばれている植物をいただいて染めました。
今回は秋の代表格「セイタカアワダチソウ」を採取し、 オーガニックコットンの靴下を2種類の媒染で染めました。

山道を歩き、背丈ほどもあるセイタカアワダチソウの群落の中から、ひとり一人刈り取りました。今回はその葉だけで染め液を煮だし、輪ゴムで模様を作って染めました。
最初は鮮やかな黄色で、何回か染め重ねていくうちに渋い黄緑色へ。
鉄媒染は、濃いオリーブ色のような色が引き出されていきまし た。

作業の合間には、矢谷さん特製の草弁当や、スイーツをいただきながら、
参加者からの質問にも応える形で、矢谷さんとお話をじっくり聞く時間もありました。

植物のいのち=色を移し替えていくこと。普段、雨水をためて暮らしていること。
葉山のわき水をくんできて、自分で運んで、料理していること。
手づくりのアロエの化粧水や、虫さされの薬代わりのもの、
手づくりの百草などライフスタイルの中の具体例を見せていただきました。

植物と向き合うときにどんな流儀がありますか?
新月の染めにしたのはなぜ?
草文化を探求する、となぜ思ったのですか?
等々、質問もたくさんでて、次第に自然と共にどのように暮らしていくか、という内容にお話は深まり、それぞれの感想を分かち合いました。

染めるプロセスの中では、草を煮だすときの「いい香り」や湯気がでて、なんともいえず身体がゆるんで眠くなってしまう方も。
自然に戻せて害のないもので染めることの「心地よさ」があるのですね。
矢谷さんのアトリエ=草舟on the Earthの場がもつ居心地のよさと、矢谷さん自身の草世界を代表するようなナチュラルな存在感。
今後もワークショップという場を通して、皆さんに実際に出会っていただき感じていただけたら嬉しいと思っています。

【帖佐】

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